ベトナム産クワガタムシ科で最も謎が深いものの一つに"ニセカスタノプテルスマルバネクワガタ"がある。既知種の何であるか未記載の分類群であるか不明瞭な事情もあるが、其れだけでなく希少性の謎が深い。
("タムダオ産"マルバネクワガタ属不明種。故・西山保典氏のルートで大量にベトナム産クワガタを集めていた頃の1♀個体。擦れが気になるが大まかな外形でも同定が困難だった。交尾器形態はビキヌスマルバネに似るが、どちらかというとカスタノプテルスと一致率が高い。頭部が小さい比率。消去法で"ニセカスタノプテルス"と呼称される不明種かもしれないと考えた)
上記の個体について補足説明として、標本商の友人によれば西山氏ルートのデータは不安があるらしかった。私自身20年程前に西山氏宅にお邪魔させていただいて色々見せてもらった事を思い出し「ベトナム産について致命的なコンタミの痕跡は無さそうだったけど?」とコメントしたが、それでも友人は難しい気分らしかった。曰く「ベトナム北部産なのは間違いないだろうけど"タムダオ産"というのは疑問」。実際"ニセカスタノプテルス"はタムダオからは未記録。
西山氏によるベトナム産甲虫死骸群の管理法は独特だった。袋に液体を入れ、其の中にギッシリと死骸が詰められていた所謂"佃煮的な状態"。中身を観る際は袋の端を切り、プラスチックケースに個体群を移す。私は此れで未記載種を見つけたという事もあった。
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他産地のカスタノプテルスマルバネクワガタは生物種として面白い分布の仕方をしているらしい。しかしベトナムの此れはebayでも全く出品された事が無い。何が原因で発見されないのか、友人達が持たれる個体も1頭ずつ程度という希少性。
自身で観た個体数は10頭に満たないが、頭部が小さい比率で特異的な感じだった。
【Reference】
Fujita, H., 2010. The lucanid beetles of the world Mushi-sha’s Iconographic series of Insect 6.472pp., 248pls. Mushi-sha, Tokyo.
【追記】
分類学は停滞する研究が多い。科学論文の基本的な作法を知っていればなんとなく原因が解る。
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一方でAI技術は目覚ましい進歩が見られる。所謂"シンギュラリティ問題"は過去に予想された通りにはならないと考えられるが、簡単に出来る表現上の作業は大部分がAIに仕事を取られ、AIにサポート可能な作業もかなり簡略化するため"今高能力と評価される人材"は将来的に急速に普遍化すると予想される。
https://itainews.com/archives/2030871.html
シンギュラリティの真の問題に気付く機会は2010年頃からあった。"インターネット世論が政治を動かすようになってきた大きな機転"が目立つようになりだしたから。だから今さら慌てふためく人達が沢山見られるが、其れは何か違うような気がする。。
https://x.com/info_pw/status/1729266250113863944?s=46&t=6MVYq5Ovmu_MXJ16l5mXpw
インターネット世論はbotAIと判別が難しい不正なものが多いとは容易に理解される。しかし其のbotAIの行う表現と、マスメディアや論文等の人間が描く表現で特に違いが分からない事が増えてきた。
https://x.com/himasoraakane/status/1731596148073455708?s=46&t=6MVYq5Ovmu_MXJ16l5mXpw
つまり簡単な真似っこ、知ったかぶりなんかはAIには簡単に模倣出来るようになると予想される。それなら其の程度の能力しかない人材はAIに需要を奪われると理解できる。
https://x.com/satetu4401/status/1730391595000946857?s=46&t=6MVYq5Ovmu_MXJ16l5mXpw
AIの進歩は目覚ましく、また其の流れは止まらない。これからの人々は"AIに出来ないスキル"を磨いていく必要があると考える。
https://www.vieureka.com/blog/blog-1540/
私なんかは此の問題に早い段階で気付いていたから、もう20年近く前から対策してきており、今も対策を考える。感触としては、実際にAIには絶対に出来ないし尚且つ殆ど全ての一般庶民に真似出来ない仕事に高級な需要が増えつつある。