【Memorandum】琥珀内昆虫の状態についてメモ

 琥珀中の太古の虫で高品質な状態を保っている個体は少ない。

 バルト琥珀中では時たま良質な個体が見られるが、ミャンマー琥珀では著しく希少である。複眼などは硬い構造だが琥珀内の虫は複眼も脆く潰れている個体が少なくない。

 私の予想だが、樹種由来の樹液粘性で固まるスピードが異なり、固まるスピードが虫体の構造崩落よりも早ければ構造の保存が良く、遅ければ保存状態が比較的悪かったのではないかと考えている。なお白亜紀も始新世も地球の気温は推定で今よりも高温だったとされ、白亜紀は湿度も高かったとされるので、そういう環境の差があった可能性も考えられるし、或いは樹脂一つ一つの作られるサイズ単位が粘性で異なったから違うというのもあるかもしれない※ミャンマー琥珀では一塊が巨大な琥珀が多々ある。ミャンマー産の方が水っぽいほど虫が溺れやすく粘ついたから虫入り琥珀が多いのかもしれないとか色々考えられ、どれかというのは特定が難しい。

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(私の手持ちにあるAlienopteraの頭部。頭部先端は樹脂ごと欠損している。この部位は構造の保存が良い。固まる際に表面に近かったから硬化が早かったのかもしれない)